住友ゴムグループは、400年の歴史を持つ住友事業精神に基づき、良き企業市民として、さまざまな社会貢献活動を全社統一的に推進しています。
なかでも「みんながGENKI(元気)になる活動」として始まった社員によるボランティア活動「GENKI活動」は、全国の各事業所を中心に30年以上継続実施しており、各種活動も合わせて毎年のべ約16,000人の社員とその家族が参加しています。
また、定期的にステークホルダー・ダイアログを実施し、ステークホルダーの視点からの評価を把握することで実効的な社会貢献活動につなげています。
今後も、企業行動基準に規定した「会社と社会との関係」の考え方をベースに、地球と地域社会の皆様をGENKIにする活動を積極的に推進していきます。
住友ゴムCSR基金は当社の事業所がある地域社会への支援と共生を目指し、地球環境問題や社会問題解決に向けた活動を展開しているNPO団体などを資金面で支援するために設立された制度です。
2009年に設立され、翌2010年から当社の拠点地域における「環境保全」「交通安全」「災害支援」「地域における社会課題解決」に取り組む8団体への助成を開始しました。
2023年度には56団体、1,470万円の助成を行い、のべ567団体による活動に総額約1億3千万円の助成を実施しています。
助成の例としては、緑化活動では、都城市の大淀川とその周辺の環境を守る「特定非営利活動法人都城大淀川サミット」や丹波市で希少種保全活動を続ける「丹波地域のホトケドジョウを守る会」、地域課題解決では、神戸市で科学実験を通して子どもに環境への興味を持たせる活動を続ける「NPO法人たけのこさいえんす」など、さまざまな活動を支援しています。
また、各種協働活動や、寄付/協賛にもCSR基金を活用しています。
NGO・NPOとの協働などを通じ、多様なステークホルダーとの交流・対話を推進しています。
事業所のあるNPOから従業員向けのボランティア情報の提供を受け、従業員のボランティアへの参加向上につなげています。また協働で近隣河川の清掃、里山保全などの環境づくりや地域課題解決に向けた活動に取り組んでいます。
今後も継続して当社とNPOが「出会い&学びあい」ができる場を設け、協働事業を拡充していきます。
住友ゴムグループでは、各拠点の窓口や社会貢献推進室が主管部署となって地域住民や市民団体などとの対話や協働を積極的に進めています。また、さまざまなステークホルダーの工場(ものづくり)や技術(評価)の見学会や情報交換会などによる対話を推進し、地域とのつながりを深めています。対話を通じて、ステークホルダー目線で事業活動がコミュニティに与える影響や課題の把握に努めています。
いただいたご意見などは、必要に応じて関連部署と調整し、経営会議で内容を審議し、各窓口にフィードバックや、サービスの改善および、社会的・経済的価値の創出につながる社会貢献活動に活かしています。
当社グループは工場近隣の住民などとの地域に密着した社会貢献活動を進めています。従業員が主体となって、住民の皆様と交流する催しを企画し、相互理解できる環境を醸成することで信頼関係を深め、課題解決に取り組んでいます。
愛知県豊田市にある名古屋工場は、豊田市の交通安全市民運動の取り組みの一環で、年4回の交通安全市民運動期間に、工場前の市道や主要交差点で、ドライバーに向けて安全運転を呼び掛ける街頭立哨活動に協力しています。
また、泉大津工場では、2010年から月に一回近隣の子ども達を交通事故から守るため、工場近くの通学路3ヶ所で「戎っ子見守り隊」を結成して、立哨活動をしております。
白河工場では2013年から近隣の幼稚園や保育園にスズメバチ駆除用の蜂誘引器を設置し、子どもたちが安心して遊べる環境づくりを支援しています。2022年は市外の保育園からの依頼も増え、計12園に設置しました。このように地域の皆さまとのつながりを大切にしながら、交通安全以外の視点からも安心、安全をお届けする活動を続けています。
SRIエンジニアリング(株)は、タイヤ金型製作時に発生していたケミカルウッド端材を廃棄物処理していることに着目し、有効な再利用の方途を検討する中で、2017年12月から、工業系・デザイン系の教育機関や職業訓練校に教材として無償譲渡する活動を始めました。
2023年7月現在、通算譲渡56回(計29校)の無償譲渡を兵庫県及び近隣府県の教育機関へと広く実施。廃棄物の再利用を行うことで「持続可能な社会貢献」を目指しています。
なお、本活動に対し、2018年10月に兵庫県知事から感謝状を受贈、同年11月に住友ゴムグループCSR表彰優秀賞を受賞。次世代ものづくり支援を通じて人材育成の一翼を担うべく活動を続けています。
兵庫県下の職業能力開発校5校では、無償提供いただいたケミカルウッドで、訓練生が、日々機械加工の腕を磨いています。県立ものづくり大学校では、訓練生たちが様々な試作品の製作にチャレンジし、技能向上に励んでいます。
今、ものづくりの自動化が進みつつありますが、どんな形ができるのか、その設計図は本当に製作できるのか、機械の摩耗や微妙なずれ、誤差を現場で対応して修正するためには、実際につくる経験から身につく感覚が大切だと思います。その感覚がロボット、AIを操作し、自動化が進むものづくりで生きてくるはずです。
そのための貴重な訓練素材をご提供いただいていることに心から感謝申し上げ、ものづくり人材の育成に取り組んでまいります。
10月のピンクリボン月間に合わせて、サーキットで使用されるDUNLOPロゴマークを黄色からピンク色に染めて、乳がんの早期発見・治療の啓発活動を支援しています。タイヤロゴ、会場内のぼり、スタッフのマスクやリストバンド、ステッカーなどを作製し、10月に行われる主要なレース、イベント会場にてPRを行いました。
モータースポーツ業界は男性のファンや関係者が多いのが現状ですが、この運動を通して、男性が乳がんについての知識を持ち、ご家族やパートナー、ご親戚の方へ早期検診・早期発見・早期治療を促すようにされることが大切であると考えています。
また、レースやイベント会場に加え、タイヤ生産拠点である名古屋工場でも関連のイベントを実施し、募金活動をするなど、拠点の枠をこえて社会貢献活動をすすめています。
2010年度から特定非営利活動法人環境21の会と協働し「ダンロップ環境教室」を兵庫県内の学校などで実施しています。「ダンロップ環境教室」はさまざまな実験・体験を通して地球温暖化をはじめとする環境問題について学び、自分に何ができるかを考えることをテーマとした出前環境教室です。2023年は地域団体など2カ所で計7回開催し、計178名にご参加いただきました。
2009年よりNPO法人コアネットが主催する「ダンロップものづくり教室」に協賛しています。小学4~6年生を対象とし、簡単な工作キット「スクローラーII」を組み立てる体験学習で、この学習を通じ、子どもたちにものづくりの面白さや達成感、チームワーク形成等を体験してもらうというものです。2023年までに76回開催し、受講者数は約5,700人となりました。
これらの活動は近隣の子どもたちに、気候変動を抑えることの重要性や、ものづくりの面白さや大変さを学んでもらう機会になっており、子どもたちが真剣に何かを学び取ろうとする姿は、私たちにとっても、毎年活動を継続する原動力となっています。
ゴルフボールを生産する市島工場では近隣の緑化団体「かどのでもりもり倶楽部」と協働で、小学4年生を対象とした記念植樹「1/2成人式」や「古代米の田植え・収穫体験」の支援を行っています。また、近隣こども園の園児を招いて「オオムラサキ観賞会」や「どんぐり拾い」などを実施し、楽しみながら希少動植物の保護活動や環境に興味を持ってもらう機会を提供しています。市島工場の緑化班は、オオムラサキ育成に欠かせないエノキの生育やゴルフには欠かすことのできない芝の手入れにおいてもノウハウを持ち、他の工場拠点の緑化活動支援にも力を入れ、近隣こども園の園児を招いた際はこの手入れされた芝生の上で遊べるように、テストフィールドを開放しています。
また、2022年から、加古川工場にて近隣の小学校に絶滅危惧種フジバカマを寄贈し、出張授業を実施しています。
そのほかにも幼稚園の卒園記念として、入園時にまいたどんぐりから育ててきた苗木をプレゼントするなど、当社の活動を理解いただくとともに、緑化推進にもつながる取り組みを近隣社会の皆様と共に行っています。
2021年は大阪府摂津市の中学生を対象とした「職種体験プログラム」に協力するなど、次世代を担う子どもたちのキャリア教育を支援しています。
そのほか、住友ゴムCSR基金における助成先としてタイ ウドンタニ県の中学生に奨学金を提供し、教育支援を行っています。
各拠点地域では社会貢献のための寄付や協賛も積極的に実施しています。国内では飲酒運転撲滅運動「STOP! DRUNK DRIVING PROJECT」への協賛や、被災経験地として、復興の姿と震災の教訓・体験発信や兵庫県・神戸市の魅力発信のコンセプトに賛同し、「神戸マラソン」への協賛を第1回から続けています。海外拠点ではトルコで障がい者スポーツ施設へのユニフォームの提供、フィリピンで老人ホームへの寄付、中国では美化プロジェクトに寄付を実施するなど、各地で社会貢献のための寄付や協賛を実施しています。
住友ゴムグループは、障がい者スポーツが社会的に注目されるなか、その振興に寄与すべく、さまざまなスポーツ大会に協賛しています。特に、愛知県・兵庫県でそれぞれ開催されている車いすテニス大会では、ボランティアに参加するとともに、2009年度から冠スポンサーとして「国際車いすテニストーナメントDUNLOP KOBE OPEN」に特別協賛しています。
そのほか、2012年から身障ドライバーによる耐久レース挑戦プロジェクト「ドリームメーカーレーシングプロジェクト」に協賛し、レース用タイヤを提供しています。
今後も、このような活動を継続し、障がい者・健常者を問わず、すべての人が共生できる社会の形成に貢献していきます。
そのほか、2012年から身障ドライバーによる耐久レース挑戦プロジェクト「ドリームメーカーレーシングプロジェクト」に協賛し、レース用タイヤを提供しています。
今後も、このような活動を継続し、障がい者・健常者を問わず、すべての人が共生できる社会の形成に貢献していきます。
住友ゴムグループは、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟の「未来遺産運動」に賛同し、100年後の未来の子どもたちに日本の美しい文化や自然を継承していくことを目的に、2013年9月、協働事業として「チーム エナセーブ未来プロジェクト」を発足させました。低燃費タイヤ「エナセーブ」シリーズの売上の一部を活用し、DUNLOPとその商品を使用される全国各地のお客様が一緒になって、環境保護活動に取り組んでいます。
毎年全国8~10カ所で開催し、従業員とその家族、団体の皆様だけでなく一般のボランティアの方などにもご参加いただいています。2020年、2021年は、残念ながらコロナ禍のため活動を中止しましたが、2022年から再開し、2023年は、2か所で活動を行いました。2024年は5か所で活動を予定しています。
その他の地域社会との対話・協働・活動については、以下をご参照ください。