コーポレートガバナンス

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コーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方

当社は「Our Philosophy」を、あらゆる意思決定の拠り所、行動の起点とすることで、経済的価値のみならず社会的価値の向上にも取り組み、持続可能な社会の発展に貢献していくことを経営の基本方針としており、この方針のもと、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題の一つと位置づけています。

コーポレート・ガバナンス体制

(2024年3月29日現在)

コーポレート・ガバナンス体制

取締役会の実効性評価の概要

当社取締役会は、取締役会の分析・評価を従来から実施しています。2024年は、従来から実施していた取締役会の実効性評価において3年ぶりに第三者機関によるアンケートおよびインタビューを実施し、総じて取締役会は実効的に機能しているとの意見が多い結果となりました。インタビューにおいては、これまでの取締役会運営に関する改善取り組みにより実効性が高まっている旨の意見や、社外取締役である取締役会議長の的確かつ公正な議事運営のもとで自由闊達な議論や意見交換が出来ているという意見が多くみられました。その一方で、各取締役や下位の会議体に対する権限委譲、過去に取締役会で決議された案件の進捗状況のフォローアップ等については、まだ課題があることが見えてきました。
今後は、時間をかけた議論が必要な案件について十分な時間が確保できるように、取締役会付議基準の見直しを行う等、種々の施策に取り組むことで取締役会の実効性を高め、更なる企業価値の向上につなげてまいります。

役員報酬等

◆役員の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する方針の内容および決定方法

当社の取締役および執行役員の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして十分機能するよう株主利益と連動した報酬体系とし、個々の役員の報酬の決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としています。
具体的には、社外取締役を除く取締役および執行役員の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬としての賞与により構成し、社外取締役を除く取締役には中長期インセンティブとしての株式報酬を、監督機能を担う社外取締役については、職務の独立性確保の観点から、基本報酬のみを支払うこととします。取締役および執行役員の報酬は、独立社外役員を過半数とする「指名・報酬委員会」で客観的かつ公平に検討し、取締役会への答申を経て決定しています。
また、監査役の報酬については、株主総会において承認された報酬額の枠内で監査役の協議により決定し、支給しています。

◆中長期インセンティブ報酬の内容および額の決定に関する方針

中長期インセンティブ報酬は、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを与えるとともに、取締役と株主との一層の価値共有を進めるため、当社の取締役会が正当と認める理由による退任時まで、株式の譲渡制限を付した当社株式を割り当てます。株式数は役位に応じて、他社水準、従業員給与水準等を考慮し総合的に勘案し決定した株式報酬テーブルに基づき決定するものとします。(中長期とは3年以上を目安としています)

◆取締役および監査役の報酬等

区分 支給人員 支給額
取 締 役 13名 461百万円
監 査 役 6名 88百万円

(注)1. 取締役および監査役の報酬等の限度額は、2025年3月27日開催の第133期定時株主総会において、取締役については年額800百万円以内(うち社外取締役分は年額100百万円以内)、監査役については年額150百万円以内と決議いただいております。なお、その時点での員数は取締役10名(うち社外取締役は5名)、監査役5名(うち社外監査役3名)でありました。また、取締役(社外取締役を除く)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬等の限度額は、取締役の報酬限度額とは別枠で、2022年3月24日開催の第130期定時株主総会において、年額40百万円以内かつ年20,000株以内と決議いただいております。なお、その時点での員数は取締役(社外取締役を除く)7名でありました。
   2. 上記支給人員には、2024年3月28日付で退任した取締役1名および監査役1名が含まれております。

2023年より取締役、執行役員を対象に、気候変動を含むサステナビリティ目標の達成度に応じ報酬に反映する運用を開始致しました。
気候変動を含むサステナビリティに関する取締役・執行役員の目標達成状況についても指名・報酬委員会で判断され、報酬に反映されます。

取締役、監査役のスキルマトリックス

当社グループの企業理念体系「Our Philosophy」の実現、ESG経営の推進による中長期的な重要課題(マテリアリティ)の解決および中期計画の遂行に向け、取締役がその意思決定および経営の監督機能を適切に行うために、取締役および監査役として備えるべき専門性をスキルマトリックスとして整理しております。
各項目の内容は、事業環境および当社の経営計画や事業特性も考慮し、指名・報酬委員会で議論のうえ取締役会で決定し、各人に主に期待する専門性を最大4項目まで記載しております。

スキルマトリックスの項目採用理由​                                                                                                             
                                                                           (2025年3月27日現在)

氏名 地位 取締役・監査役のスキルマトリックス
企業経営・
経営戦略
製造・技術 海外事業 営業・
マーケティング
法務・
ガバナンス
財務戦略・
会計
DX・IT
山本 悟 代表取締役社長
(社長)
       
西口 豪一 代表取締役
(専務執行役員)
     
大川 直記 取締役
(常務執行役員)
         
國安 恭彰 取締役
(常務執行役員)
       
川松 英明 取締役
(常務執行役員)
     
其田 真理 社外取締役        
谷所 敬 社外取締役      
札場 操 社外取締役        
本島 なおみ 社外取締役          
上田 善久 社外取締役          
木滑 和生 常勤監査役      
石田 宏樹 常勤監査役      
アスリ・チョルパン 社外監査役        
安原 裕文 社外監査役        
田川 利一 社外監査役        

次世代経営層の育成

当社グループでは、次世代経営幹部と海外拠点経営幹部の育成に注力しています。
「視点:経営者としてのものの見方」「知識:経営に必要な基礎知識」「考え方:クリティカルシンキング」などのスキルを身に付けるため、「マネージメントスクール」を設けています。2003年より開始し、毎年20名程度を選抜、1年を通じて講座を開設しています。最終回には経営陣参加のもと、将来の事業展開などの報告会を実施、次世代経営層の育成にあたっています。

内部統制システムの整備の状況

当社は「企業行動基準」の一つである「社会的規範の遵守」をもとに「法令や社会的規範、社会的良識に基づいた企業活動を行う」ことを指針として、「取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制、その他当社の業務ならびに当社およびその子会社から成る当社グループの業務の適正を確保するため必要な体制」を整備し、コンプライアンスの徹底、浸透を図っています。コンプライアンスについては、企業の社会的責任を果たすため、法令・定款を遵守し、企業倫理の確立と経営の健全化の確保に努めることを基本として、2003年2月に「企業倫理取り組み体制に関する規定」を制定しました。さらに同規定に基づき、社長を委員長とする「企業倫理委員会」を設置し、年4回の委員会開催を通じ当社グループのコンプライアンス体制の強化を図っています。併せて、企業倫理ヘルプライン(相談窓口)として、社長直轄の「コンプライアンス相談室」を設置し、当社グループ内で問題が発見された場合には、相談者が不利益を被らないよう十分配慮した上で、「企業倫理委員会」を中心に事実関係の調査を進める体制を整えています。また必要に応じて顧問弁護士の助言を得るなど、適法性にも留意しています。

税務に対する基本的な考え方

住友ゴムグループは、法令と社会規範を遵守・尊重し、広く地域・社会に貢献し、すべてのステークホルダーに期待され信頼されるグローバルな企業として、快適で魅力ある新しい生活価値を創出し続け、持続的に企業価値を高めていくことを経営の基本方針としています。
この方針の一環として、当社グループは、企業活動を通じて適正な納税の義務を果たし、地域社会の発展に貢献します。事業を展開する各国の税法および国際的なルールを遵守し、さらにはそれらの法の精神に則り、適時適正な納税を実施します。

税務リスクの管理

業務の適正を確保するために必要な体制の整備に関し、取締役会で決議し、適切に運用しています。また、当社グループの事業活動に重大な影響を及ぼす恐れのあるリスクについては、リスク管理規定に基づき、それぞれの担当部署および各子会社において事前にリスクを分析し、対応策を検討しております。税務リスクに関しても適宜調査・確認を実施し、確実な内部統制を確保することで、リスクを最小限に抑えるよう努めています。これらのリスク分析・対応策の検討に当たっては、必要に応じて顧問税理士等の専門家に助言・指導を求めます。

税務プランニング

またOECDガイドラインと各国の関係法令に従い、経済的実態を適切に反映した、税務プランニングに取り組んでいます。租税回避の手段としてタックスヘイブンを悪用せず、課税額の削減のみを目的とした取引は行いません。

税務当局との関係

当社グループは、ステークホルダーごとに果たすべき責任を意識し、自分たちに求められていることは何かを把握するため、日常的なコミュニケーションを大切にしています。税務当局との関係も同様で、適切かつ協力的な関係の構築に努めるとともに、情報開示等の透明性を高め、関連法令および規定に従って適時に申告・納付を行います。