水資源の保全

水資源の保全への基本的な考え方

  • 住友ゴムグループ

住友ゴムグループでは、水資源の適切な管理は重要な事業課題として長期方針の項目の一つとしています。また、TNFD(Taskforce on Nature-related FinancialDisclosures :自然関連財務情報開示タスクフォース)への対応として実施した自然に関する事業リスク・機会の評価でも、水資源・排水をタイヤ事業における重要課題の一つとして特定し、バリューチェーンの地域性分析を実施しています。

マネジメント体制と目標と実績

  • 住友ゴムグループ

住友ゴムグループでは、世界的な水資源のひっ迫に対応するため、2050年度までに水リスクの高い工場を対象に工場排水の100%リサイクルを目指すことをサステナビリティ長期方針に定めています。その他の地域においても、取水量の削減および排水のリサイクルの取り組みを進めています。その進捗については、サステナビリティ推進委員会下のワーキンググループ「EMS部会」で管理しています。

水使用量の状況

  • 住友ゴムグループ

2023年の住友ゴムグループの全工場の取水量は前年比2.0%増、排水量は前年比4.0%増となりました。
工場別排水データは、主要非財務データ、および、各工場の環境報告書に掲載しています。

リスクの把握と評価

  • 住友ゴムグループ

住友ゴムグループでは、水リスクを評価するツールとして世界資源研究所(WRI)が提供する WRI Aqueductによる方法に加えて、法令や取水制限といった項目別の独自基準で事業所のリスク評価を実施しています。
当社の生産拠点を対象にリスク評価を実施し、リスクの高い拠点を決定し、具体的な対策に取り組んでいきます。

取り組み事例

  • 住友ゴムグループ

環境省ウォータープロジェクトへの参加

ウォータープロジェクトとは、2014年に水循環基本法が公布・施行されたことに伴い、環境省が健全な水循環の維持・回復の推進を趣旨として発足した産学官民連携プロジェクトです。
住友ゴム工業は2014年から環境省の「ウォータープロジェクト」に参加しています。

水リスクの高い製造拠点での排水 100%リサイクル

トルコ工場は住友ゴムグループで水ストレスが高い工場の一つで、2018 年からリサイクル技術確立のための試運転を開始し、2019 年夏季期間には排水リサイクル設備から出る濃縮水を構内樹木への散水やトイレに利用することにより、当社グループで初めて、工場排水の100%リサイクルを達成しました。今後は、100%リサイクル継続に向けて取り組みを進めます。

排水量の削減と排水の浄化

当社グループは、排水の再利用のために、排水処理装置の設置による排水の浄化に努めています。
なお、排水の水素イオン濃度指数(pH値)・生物化学的酸素要求量(BOD濃度)・浮遊物質(SS濃度)などの水質に関する項目については、定期的に測定し管理しています。