住友ゴムグループは事業活動から排出する化学物質等による環境負荷の低減に努めます。また、環境保全に関する国際的な宣言や条約、並びに当社グループが事業を展開する国・地域の法規制等を遵守します。
ガバナンスについては下記リンクをご参照ください。
戦略・リスクと機会については下記のリンクをご参照ください。
当社グループは事業を取り巻く環境の変化に応じて、定期的にリスクの見直しを行っています。事業活動から生じる環境負荷低減に向けて、サステナビリティ推進委員会下に設置したEMS部会、TRWP部会において継続的にモニタリングし、関係者で情報を共有するとともに、適切に対応していきます。また、重大なリスクが顕在化した場合、または顕在化が予想される場合は、危機管理規定に基づき、危機管理本部を設置します。
目標と実績は以下の通りです。
| 2025年の目標 | ・TIP(グローバルタイヤメーカー10社からなる業界団体)活動への参画 ・TRWP(タイヤ・路面摩耗粉じん)の発生、拡散、蓄積の各フェーズにおいて社外との連携を強化し本質理解と環境負荷削減に取り組む |
|---|---|
| 2025年の実績 | ・TIP活動に積極的に参画 ・各取り組み成果をTyre Techなどの学会にて発表 ・8月にこれまでの取り組み成果をニュースリリースにて発行 |
| 2026年の実績 | ・TIP活動への継続的、積極的な参画 ・各種共同研究を推進、得られた成果を公表 |
| 中長期目標 | ・摩耗粉塵の発生抑制、並びにタイヤのエネルギーロスの低減による環境負荷削減に貢献する |
当社グループは循環型社会の形成に向けた取り組みを推進しています。2013年には国内外の関係会社を含む23の生産拠点で廃棄物の直接埋め立てを「ゼロ」にしました。現在もこの取り組みを継続しています。
自動車が走行するためには、路面とタイヤの摩擦が不可欠です。その摩擦によって発生する粉じんはTRWPと呼ばれ、タイヤのトレッド部材と道路舗装材から構成される混合物です。TRWPの特性や環境に及ぼす影響を明らかにし、環境影響を低減していくことが、当社の課題であると認識しています。
当社は以前より、タイヤの耐摩耗性を高めることでTRWP発生量の低減に取り組んできました。近年、さらなるアプローチとして、TRWPの①発生、②拡散、③蓄積の3段階に着目しています。「①発生」のメカニズムについては、タイヤと路面の両面からアプローチすることで、TRWPの発生を抑制する技術の開発を目指しています。「②拡散」の抑制については、走行中のタイヤ周辺に生じる空気の流れを利用したTRWP回収装置の開発に取り組んでいます。これらの成果について、国内外の学会で発表しました。
当社はTIP ※2(グローバルタイヤメーカー10社からなる業界団体)に参画し、TRWPに関する調査研究、評価手法の確立やステークホルダーとの対話を進めています。
また、国内では日本自動車タイヤ協会(JATMA※3)や日本ゴム工業会(JRMA※4)の一員として活動しており、TRWPの評価に関するISO規格の作成に取り組んでいます。
※1 Tire and Road Wear Particles
※2 Tire Industry Project
※3 The Japan Automobile Tyre Manufacturers Association, Inc.
※4 The Japan Rubber Manufacturers Association
6PPD(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-パラ-フェニレンジアミン)はタイヤ業界で広く使用されている老化防止剤です。近年、6PPDが環境中の酸素やオゾンと反応して生成する6PPD-キノンが特定の水生生物に対して有害の可能性を示唆する論文が発表されたことに端を発し、米国では規制に向けた手続きが進んでいます。
一方で、6PPD自体は、環境中にある酸素やオゾンとゴムとの反応によって生じるタイヤ表面の割れを防ぎ、劣化の進行を抑制する重要な役割があります。そのため、6PPDはタイヤがその性能を十分に発揮し、お客様に安心して長くご使用いただくために不可欠な材料です。現在、タイヤ業界全体で代替技術の可能性検討や代替品の開発・評価に取り組んでおり、当社もその一員として取り組みを推進しています。
スポーツ人工芝でも、経年使用で破断した人工芝や充填したゴムチップが河川や海に流出し、マイクロプラスチック※1となっている可能性が指摘されています。当社では2020年から、流出状況の確認と流出抑制効果の高い資材・製品の開発に取り組んでまいりましたが、現在では、抑制効果の確認された人工芝外周部レイアウトや排水溝へのフィルター材の設置を人工芝施設関係者に提案し、徐々に流出抑制対応が実施されるようになってきました。
今後も、流出抑制技術の開発・改良を進めながら、対策普及の推進に取り組みます。また、こうした当社の取り組みは、環境省の紹介記事※2にも取り上げられ、自治体による人工芝由来のマイクロプラスチック対策のガイドライン※3※4でも紹介されています。
※1 サイズが5mm未満の微小なプラスチック
当社グループは、積極的に廃タイヤのリサイクルに取り組みことで環境への負荷低減に努めています。サーキュラーエコノミーの取組みでは、廃タイヤのリトレッドタイヤへの活用やタイヤ原材料としての再利用(マテリアルリサイクル)を推進しています。一方で、廃タイヤをボイラー燃料として使用するサーマルリサイクルシステムをタイヤ工場に導入し、エネルギー源としても有効利用しています。