サステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050」

住友ゴム工業TOP > サステナビリティ > 住友ゴムグループの価値創造 > サステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050」
  • 住友ゴムグループ

サステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050」

2020年2月に発表した中期計画では、バリュードライバーの一つとして「ESG経営の推進」を掲げており、事業を通じて環境問題や社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みをさらに強化することを宣言しています。一方、気候変動の影響拡大を背景にカーボンニュートラルへの急激なシフトが進む環境変化を鑑みると、企業理念体系「Our Philosophy」を体現して社会と当社が持続的成長を遂げていくには、2050年を見越した長期視点での方針が必要と判断しました。このような背景から、サステナビリティ長期方針「はずむ未来チャレンジ2050」を策定し、2021年8月に公表しました。「はずむ未来チャレンジ2050」は、「Our Philosophy」のPurposeを体現するための方針であると同時に、中期計画で掲げた「ESG経営の推進」を実現していくための方針でもあります。

「はずむ未来チャレンジ2050」で設定した当社のチャレンジ目標

2050年チャレンジ目標テーマ 施策 目標(目標年)
Environment

地球環境と安全を守るために

  • 製品イノベーション
  • スマートタイヤコンセプトの具現化
  • コンセプトタイヤ提案(2029)、新商品への100%搭載(2030)
  • サステナビリティ商品自社基準の制定
  • 自社基準の目標策定(2022)
  • カーボンニュートラル
  • カーボンニュートラル(スコープ1、2)
  • 2017年比50%削減(2030)、カーボンニュートラル達成(2050)
  • カーボンニュートラル(スコープ3)
  • スコープ3の削減目標設定(2022)
  • 水素の活用
  • 水素ボイラーの製造ラインでの安定運用(2023)
  • 資源循環
  • 持続可能な原材料
  • サステナブル原材料比率の拡大
  • サステナブル原材料比率を各商材で下記比率を目指す
    • タイヤ:40%(2030)、100%(2050)
    • スポーツ:販売する全練習用ゴルフボールの20%(2030)、販売する全ゴルフボールの100%(2050)、100%使用のテニスボールを発売(2030)、販売する全テニスボールの100%(2050)
    • 産業品:製品の総重量比40%(2030)、100%(2050)
  • プラスチック削減
  • タイヤラベル、商品包装材、販促ツール等のプラスチック使用量2019年比40%削減(2030)
  • 水資源
  • 水使用量の削減
  • 水リスクの高い拠点を対象に水リサイクル100%(2050)
  • サプライチェーンマネジメント(環境)
  • 持続可能な天然ゴム(SNR)方針
  • SNR方針を満たす原材料の調達
    • 主要な取引先を対象(2030)、すべての取引先へ拡大(2050)
Social

社会と共生するために

  • 健康と安全
  • 労働安全衛生の徹底
  • 重篤災害ゼロ
  • 健康経営の推進
  • 産業保健体制の強化、健康文化の醸成
  • 組織風土・文化醸成
  • リーダーシップ開発
  • 360度フィードバックのグローバル導入(2030)、エグゼクティブコーチング継続実施(2030)、組織体質調査のポジティブ回答率80%(2030)
  • 多様性の尊重と調和
  • ダイバーシティ&インクルージョンの推進
  • アンコンシャスバイアス研修の全階層への展開(2030)
  • 女性活躍の推進
  • 女性向けキャリア開発制度の継続、女性管理職比率7%(2025)、12%(2030)
  • 人権の尊重
  • 人権マネジメント体制の構築
  • 人権デューデリジェンスプロセス構築、グローバル人権方針の策定とマネジメント体制の確立(2024)、人権マネジメント体制の構築(2030)
  • サプライチェーンマネジメント
  • 第三者評価機関の活用
  • タイヤ原材料について購入金額ベースで受審率95%(2030)
Governance

経営基盤を強固にするために

  • コーポレート・ガバナンスの充実
  • 取締役会の多様性向上
  • 取締役会の実効性向上、外部環境変化や当社経営状況を踏まえた取締役体制を構築
  • ガバナンスの実効性向上
  • 第三者機関の関与を得た評価実施、結果分析、実効性向上施策実施
  • コンプライアンスの徹底
  • 税の透明性
  • 税務方針の策定
  • グローバル税務戦略の実行(2025)
  • Our Philosophyの浸透
  • Our Philosophy浸透度調査の「共感」以上の回答率80%(2030)

Environment:地球環境と安全を守るために

環境に対する取り組みでは、調達、輸送、開発、製造、販売、使用に至るサプライチェーン全体を通じて、タイヤ、スポーツ、産業品の各事業で「CO2の削減」「原材料のバイオマス化およびリサイクル化」「サステナブルな商品開発」を進めていきます。また、独自のタイヤセンシング技術「センシングコア」を核に、CASE、MaaSといった次世代モビリティ社会の進化に貢献する、安全・安心で環境負荷の少ない新たなソリューションサービスを創出し、2030年、2050年に向けて当社ならではの環境型ビジネスを確立していきます。

循環型ビジネスの確立を目指す

図:循環型ビジネスの確立を目指す

製造工程における水素の活用

福島県の白河工場では、高性能タイヤを製造する生産システム「NEO-T01」で水素を活用する実証実験を2021年8月からスタートしました。電力に太陽光発電を使用することで、2023年には「NEO-T01」の全行程をクリーンエネルギー化し、製造時における「CO2排出ゼロタイヤ」の実現を目指します。
さらに白河工場全体をクリーンエネルギー化した後、国内・海外工場に順次導入することで水素利用を拡大していく方針です。

図:製造工程における水素の活用

サステナビリティ商品自社基準を制定

住友ゴムグループでは、CO2削減、原材料のバイオマス比率、リサイクル比率などを考慮した「サステナビリティ商品自社基準」を制定し、タイヤ、スポーツ、産業品の全事業で展開していきます。この自社基準をクリアした商品の販売を拡大することにより、循環型社会への貢献を目指します。

図:サステナビリティ商品自社基準

SMART TYRE CONCEPTの開発計画

住友ゴムグループでは、2029年までにスマートタイヤコンセプトの全技術を完成させ、必要とされる性能に対してエナセーブ・テクノロジー、セーフティー・テクノロジー、コアテクノロジーのすべての技術要素から複数を適切に組み合わせたコンセプトタイヤを提案します。そして、2030年に発売する新商品のすべてをスマートタイヤコンセプトのいずれかの技術を搭載したタイヤとしていきます。

図:SMART TYRE CONCEPT 開発計画

サステナブル原材料を推進

住友ゴムグループでは2013年、原材料に化石資源を使用しない、世界初の石油外資源タイヤ「エナセーブ100」を発売しました。この開発で培った技術をさらに進化・拡大させており、原材料に占めるサステナブル原材料(バイオマス+リサイクル)比率を高めることで、カーボンニュートラルの実現を目指します。具体的には、2030年に製造するタイヤはバイオマスとリサイクル原材料比率を合わせて40%、2050年には100%を目標に、100%サステナブルタイヤの実現を目指します。

スポーツ事業においても、ゴルフボールとテニスボールでカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを進めています。
ゴルフボールでは、2030年に販売するすべての練習場向けボールにおけるサステナブル原材料比率を20%に、2050年には販売するすべてのゴルフボールを100%サステナブル原材料にします。
テニスボールでも、2030年にサステナブル原材料比率100%の商品の販売を開始し、2050年には販売するすべてのテニスボールについて100%サステナブルな原材料に置き換えます。
産業品他事業においても、カーボンニュートラルの実現に向け、各製品でサステナブル原材料比率の向上に取り組んでいます。具体的には、2030年には40%に、2050年には100%の実現を目指します。

図:サステナブル原料比率 1
※1 合成ゴムが主流になって以降(当社調べ) ※2 当社調べ

2050年にサステナブル原材料比率100%に

図:サステナブル原料比率 2

プラスチック削減の取り組み

近年、大きな社会問題となっているプラスチック削減に取り組みます。
当社もさまざまな商品にプラスチックを使用していますが、今後CO2削減の観点から、タイヤラベルや梱包材などに使用している石油由来のプラスチック使用量の削減を段階的に進めます。2030年に、グローバルでの使用量を2019年比で40%削減することを目指し、取り組みを進めます。

図:プラスチック削減の取り組み

Social:社会と共生するために

社会に対する取り組みでは、「健康と安全」「組織風土・文化醸成」「多様性の尊重と調和」「人権の尊重」「サプライチェーンマネジメント」をチャレンジ目標テーマとしています。
具体的な施策のなかで、特に注力しているのが「女性活躍の推進」です。住友ゴムグループでは、他社に先駆けて女性スタッフの採用継続、定着率向上に取り組んできた結果、女性管理職比率が2010年の1.3%から2020年には3.5%に上昇しました。当社は2009年にタイヤ業界初の「くるみん認定」、2019年に「えるぼし認定(二つ星)」を受けていましたが、この女性管理職比率が産業平均値(ゴム産業平均:2.7%)を超え、5つの評価項目すべてが基準を超えたことが評価され、2020年11月には「えるぼし認定(三つ星)」にランクアップしています。なお、2030年には女性管理職比率を12%に引き上げる目標を掲げています。
その一方で、生産ラインに勤務する女性技能員比率は3%にとどまっており、より女性が働きやすい環境の整備にまず取り組むなどの課題を認識しています。

グラフ:女性管理職比率

Governance:経営基盤を強固にするために

住友ゴムグループは、「Our Philosophy」をあらゆる意思決定の拠り所、行動の起点とすることで、経済的価値のみならず社会的価値の向上に取り組み、持続可能な社会の発展に貢献していくことを経営の基本方針としており、この方針のもと、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題の一つと位置付けています。
コーポレート・ガバナンスの充実を実現するためには、当社が現在選択している監査役会設置会社制度が適していると考えており、グループの一体的な経営体制の構築および社会との信頼関係の強化、並びにグループ全体のガバナンスおよび事業活動の透明性の向上を目指すうえで、監査役・監査役会による監査機能が現状では不可欠であると認識しています。
また、任意の諮問機関として社外取締役を委員長とする指名・報酬委員会を設置し、役員の指名や報酬決定において客観性・透明性を確保しています。その他にも企業倫理委員会やリスク管理員会、サステナビリティ推進委員会等を設置し、定期的に取締役会で報告することで、監督機能を強化するとともにさらなる企業価値の向上を図っています。
コンプライアンスに関しては、法令遵守・企業倫理の維持は、企業存続の根幹に関わるものであり、企業として長期的に活力を維持し、競争力を高めていくために必要不可欠であると考え、2003年2月に「企業倫理取り組み体制に関する規定」「住友ゴムグループ企業行動基準」を制定するとともに「コンプライアンス相談室」を設置して、コンプライアンス体制の整備に取り組んでいます。