INTERVIEW
Z.T
技術系研究開発
神戸本社/研究企画部
先進理工学研究科/ナノ理工学専攻
2018年入社#キャリア #課長代理 #物理系
※2022年取材当時の内容です
CONTENTS
01入社理由
計算科学シミュレーションを駆使して、製品の性能を向上させる新しい材料を開発したり、より効果的なモノづくりの形を作ったりしたいと思い入社を決めました。住友ゴムでは「ADVANCED 4D NANO DESIGN」のように、シミュレーションや分析などの最先端技術を活用した、材料開発とモノづくりの革新を進めていたので、そこに参加したいと思いました。
02仕事内容
ゴム材料の振る舞いをシミュレーションと実験を組み合わせて解明。
分子シミュレーションを用いて、タイヤなどのゴム製品の性能を向上させるゴム材料の研究をしています。ゴム材料の性質についてはまだ分かっていないことが多くあるので、その解明を目指しています。また一方で、シミュレーション技術はまだ完璧ではなく解析できない現象もあります。そこで、大学と共同で新しい計算技術を開発することも、併せて進めています。実験だけでは分からないゴム材料の振る舞いを、シミュレーションも組み合わせることで少しずつでも明らかにできることが、この仕事の醍醐味の一つです。シミュレーション結果を実験担当の方と共有して材料開発の促進につなげられたときは、とても達成感を感じます。
03今までで最も印象に残っている仕事
タイヤの摩耗や経年による性能低下メカニズムの一端を明らかにしたこと。
タイヤの摩耗や経年による性能低下メカニズムの一端を、分子シミュレーション用いて明らかにしたことです。タイヤの性能低下を抑えるためには、分子レベルでの材料の化学変化を理解する必要があります。しかし、その詳細はあまりよく分かっていませんでした。そこで、化学変化の詳細を扱えるシミュレーション技術を、大学の先生と協力しながら、新たに開発・構築しました。開発中は実験部門とも連携し、材料開発に役立つ形へと進化させることを意識しました。チームとしてメカニズムの一端を明らかにできたことだけでなく、ここで得られた知見が、実際の商用タイヤの材料に反映されているということもあり、印象に残っている業務です。
04これからの目標
これまでになかった技術を社内に構築したい。
計算科学シミュレーションとさまざまな最新技術、例えば情報科学や量子コンピューティング技術を融合して、これまでになかった技術を社内に構築することが目標です。計算技術は日進月歩で、材料開発を加速させる新しい技術が、日々提案されています。これらの技術進化と、住友ゴムが得意とするシミュレーション技術を融合できれば、ゴム材料の未知な特性を解明するだけでなく、新規材料の提案や、開発効率の大幅改善など、これまでの材料開発の形を変えるかもしれない枠組みを提案できると考えています。目標達成に向けては、もちろん一人だけでは実現できないので、社内外問わず周りの方々と協力し合い、挑戦していきたいと思っています。
就活生へのメッセージ
就職活動中はたくさんの選択肢があり、迷うことも悩むことも多いと思います。一方で、就職活動でしか生まれない出会いや、得ることができない視点もあるかもしれません。就職で大切にしたい価値観は人それぞれだとは思いますが、就職活動をきっかけとしてみなさんが自分らしく活躍できる場所を見つけられることを願っています。
仲間とともに
スーパーコンピュータ「富岳」などを利用した、新しいシミュレーション技術の開発にチームで取り組んでいます。現在開発している技術は、複数の異なるシミュレーションを融合する技術なので、一人で実現することはできません。専門分野をまたぐチームで取り組んでいます。大規模なシミュレーション技術のため、開発は上手くいかないことがしばしばですが、メンバーとの定期的・突発的な打ち合わせを通して問題の解決を図っています。
大切にしている
価値観・モットー
「手段」が「目的」にならないように気を付けています。自分のやり方や考えにこだわり過ぎてしまうと、その業務の目的を見失いがちになってしまうので、そうならないように、なるべく他の方々に意見を求めるようにしています。自分が持っていない考えを受け入れることを心がけています。
会社の好きなところ
社内にはさまざまなバックグラウンドを持った方が多く、人材の多様性が高いことが会社の良いところの一つかと思います。私自身もゴムとは全く異なる業界から転職してきましたし、周りにも専門性や性格が違うメンバーが集まっています。会議などで自分が思いつかない発想を聴ける機会も多く、いつも刺激を受けています。
一日のスケジュール
- 8:00
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家を出発
徒歩出勤、5分。
- 8:30
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メールチェック
- 9:00
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データ確認
計算機で実行していたシミュレーション結果の確認をします。結果を見ながら次のシミュレーションモデルや条件を検討します。
- 11:00
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資料作成
シミュレーション結果をまとめたり、打ち合わせ用の資料を作成したりします。
- 12:00
-
昼食
- 13:00
-
会議
社内外のメンバーと、開発の進捗状況の確認、今後の進め方のすり合わせを行います。
- 15:00
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ベンチマーク
最新論文の調査、業務に関連する論文を読みます。
- 16:00
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シミュレーション
シミュレーション・プログラムの開発、シミュレーションの実行をします。必要であればチームメンバーと連絡を取りながら開発を進めます。
- 18:00
-
退社
明日のタスク整理、メール確認を済ませて退社します。