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住友理工・住友ゴム・住友電工が協業して、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取組みを加速~米国のバイオ技術会社LanzaTechとの廃棄物のリサイクルに関する共同開発に3社で参画~

 住友ゴム工業株式会社(本社:神戸市中央区、社長:山本悟)は、住友理工株式会社(本社:名古屋市中村区、社長:清水和志)、住友電気工業株式会社(本社:大阪市中央区、社長:井上治)と協業して、サーキュラーエコノミーの実現に向けたリサイクル技術の開発に取り組みます。

 2022年11月に住友理工は、炭素回収・変換技術を有する米国のバイオ技術会社LanzaTech Global, Inc.(本社:米国イリノイ州、CEO & Director:Dr. Jennifer Holmgren、以下「ランザテック社」)との共同開発契約の締結を発表しました。このたび、この共同開発に当社および住友電工が参画することとなりました。3社が協業してランザテック社との開発に取り組むことで、ゴム・樹脂・ウレタン・金属などの廃棄物のサーキュラーエコノミー(循環経済)への移行に向けた新たな技術を確立し、当社独自の循環型ビジネス構想「TOWANOWA」で目指すカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーなどサステナブルな社会の実現に向けた取り組みを加速させていきます


 当社は、循環型ビジネス構想「TOWANOWA」で、限りある資源を循環させて有効利用するとともに、独自のビッグデータ活用によりお客様に新たな価値を提供し、持続可能で安全、安心、快適な社会の実現に貢献することを目指しています。

 今回の取り組みでは、原材料のサーキュラーエコノミーの実現に向けてもう一歩踏み出し、住友理工、住友電工とともに、ランザテック社との新技術の開発を推進します。ランザテック社が有する「微生物による生合成技術」を活用し、タイヤなどの廃棄物をガス化・ガス精製した後、微生物による生合成反応を経て、新たにゴム原料となるイソプレンを生産することを目指します。最終的には、原料メーカーとの協業を進め、イソプレンを再び、ゴム・樹脂として利用するリサイクル技術の確立も視野に入れています。また、廃棄物をガス化する過程で回収した金属をリサイクルし、原材料として再利用することを検討していきます。


協業による研究開発の枠組み

 当社グループは、さまざまな種類のタイヤをグローバルで製造販売しており、販売本数は年間1億1千万本に上ります(2022年実績)。新たなタイヤが製造・販売される一方、毎年多くのタイヤが廃棄されており、日本では廃タイヤの多くが燃焼され熱利用されています。循環型ビジネス構想「TOWANOWA」で掲げるサーキュラーエコノミーを実現するためには、タイヤ事業において「回収・リサイクル」の取り組みを進め、廃タイヤを有効な資源として再利用できるシステムを構築することが不可欠であり、今回の協業はリサイクル技術の研究開発の一環であります。

 サステナブルな社会の実現は個社の取り組みだけで達成することは困難であり、業界内にとどまらず産学官の多くのステークホルダーとの連携が必要になります。当社は、今後も循環型ビジネス構想「TOWANOWA」の各プロセスの取り組みを加速させ、データ活用で社内の開発を効率化するとともに、外部のさまざまなステークホルダーとつながることで新しい情報や技術を共有して、社会課題の解決やサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。


循環型ビジネス構想「TOWANOWA」のキービジュアル

■会社概要

住友理工株式会社

本社 愛知県名古屋市中村区名駅1-1-1
代表 代表取締役 執行役員社長 清水 和志
創業 1929年
事業内容 高分子材料技術・総合評価技術をコアコンピタンスとし、モビリティ(自動車)、インフラ・住環境、エレクトロニクス・ヘルスケアの分野で展開している。

 

住友ゴム工業株式会社

本社 兵庫県神戸市中央区脇浜町3-6-9
代表 代表取締役社長 山本 悟
創業 1909年
事業内容 各種タイヤ、スポーツ用品、産業品の製造販売。タイヤではDUNLOP、FALKENのブランドでグローバルに展開している。

 

住友電気工業株式会社

本社 大阪府大阪市中央区北浜4-5-33
代表 代表取締役社長 井上 治
創業 1897年
事業内容 環境エネルギー事業、情報通信関連事業、自動車関連事業、エレクトロニクス関連事業、産業素材関連事業の5つの事業で、社会や暮らしの進化に貢献している。

 

LanzaTech Global, Inc.

本社 米国イリノイ州
代表 CEO & Director:Dr. Jennifer Holmgren
創業 2005年
事業内容 低炭素燃料および化学物質の生産技術の開発と事業化を専門とする米国の技術プロバイダー。幅広い産業分野の排出ガスや合成ガスを使い、エタノールや化学物質を生産する独自の「ガス・ツー・リキッド」プラットフォームを確立。炭素循環社会の実現を目指している。