京都大学と制振ダンパーの共同研究に着手~減衰性能を飛躍的に※1向上させた高減衰ゴムを実用化~
2020年12月08日
住友ゴム工業(株)はこのたび、新たに開発したゴムの実用化に向け、京都大学(竹脇・藤田研究室)と共同研究を行うことで合意しました。このゴムはハリマ化成グループ株式会社と共同開発した高層ビルの制振ダンパーなどに使用される高減衰ゴムです。
<イメージ図>
住友ゴムはハリマ化成グループ株式会社と協力し、ロジン樹脂(松やにを原料とした樹脂)を使用した高減衰ゴムの性能向上に取り組んでいます。振動や揺れを熱エネルギーに変換するという制振ダンパーに使用される高減衰ゴムの性能向上にロジン樹脂が寄与することが従来から分かっていました。このたびシリカとの相互作用を高めた特殊変性ロジンを配合した新たな高減衰ゴムを開発しました(特許出願中)。住友ゴムによる実験結果では、エネルギーの吸収量が約42%向上※1※2しました。
京都大学(竹脇・藤田研究室)は、従来から当社と制振ダンパーに関する共同研究を行っており、このたび開発したゴムを用いた制振ダンパーの地震や風揺れに対する振動低減・抑制効果を解析することとなりました。商品化は来年以降を予定しています。
当社は今後も、制振部材を通して人々のより安全・快適な暮らしに貢献するため、高性能かつ高品質で使い勝手の良い製品・サービスの提供に努めてまいります。
■住友ゴム工業株式会社の概要
■京都大学(竹脇・藤田研究室)の概要
■ハリマ化成グループ株式会社の概要
※1 「飛躍的に向上」はエネルギーの吸収量を当社従来品比で約42%向上させることが可能となったことを指す。
※2 2020年11月に住友ゴムにより実施された新規開発品におけるせん断変形試験の結果。
※3 物体が外から力を受けた時、物体の内部に発生する力のこと。
<イメージ図>
住友ゴムはハリマ化成グループ株式会社と協力し、ロジン樹脂(松やにを原料とした樹脂)を使用した高減衰ゴムの性能向上に取り組んでいます。振動や揺れを熱エネルギーに変換するという制振ダンパーに使用される高減衰ゴムの性能向上にロジン樹脂が寄与することが従来から分かっていました。このたびシリカとの相互作用を高めた特殊変性ロジンを配合した新たな高減衰ゴムを開発しました(特許出願中)。住友ゴムによる実験結果では、エネルギーの吸収量が約42%向上※1※2しました。
ロジンイメージ図
(画像提供:ハリマ化成グループ株式会社) |
ビルに設置された制振ダンパーのイメージ図 (赤色が制振ダンパー) |
京都大学(竹脇・藤田研究室)は、従来から当社と制振ダンパーに関する共同研究を行っており、このたび開発したゴムを用いた制振ダンパーの地震や風揺れに対する振動低減・抑制効果を解析することとなりました。商品化は来年以降を予定しています。
■揺れによる変形量と応力※3の関係を示すグラフ(イメージ) 地震や風揺れによる変形量に対する応力の大きさを測定した実験結果※2を示したグラフ(イメージ)です。当社従来品に比べ、エネルギーの吸収量が増加していることが分かります。 |
当社は今後も、制振部材を通して人々のより安全・快適な暮らしに貢献するため、高性能かつ高品質で使い勝手の良い製品・サービスの提供に努めてまいります。
■住友ゴム工業株式会社の概要
本社 | : 兵庫県神戸市中央区脇浜町3-6-9 |
代表者 | : 山本 悟 |
設立 | : 1917年 |
事業内容 | : タイヤ、精密ゴム部品、制振ダンパー、防舷材、人工芝、ゴム手袋など、各種ゴム関連製品の製造販売 |
■京都大学(竹脇・藤田研究室)の概要
住所 | : 京都府京都市西京区京都大学桂 京都大学大学院工学研究科 建築学専攻 |
担当 | : 教授 竹脇 出氏、准教授 藤田 皓平氏 |
■ハリマ化成グループ株式会社の概要
本社 | : (東京本社)東京都中央区日本橋3丁目8-4 (大阪本社)大阪市中央区今橋4丁目4-7 |
代表者 | : 長谷川 吉弘 |
設立 | : 1947年 |
事業内容 | : 持ち株会社としてのグループ経営戦略の策定・推進。樹脂・化成品事業、製紙用薬品事業、電子材料事業を主とする各事業会社の経営管理 |
※1 「飛躍的に向上」はエネルギーの吸収量を当社従来品比で約42%向上させることが可能となったことを指す。
※2 2020年11月に住友ゴムにより実施された新規開発品におけるせん断変形試験の結果。
※3 物体が外から力を受けた時、物体の内部に発生する力のこと。