品質管理に係る不適切事案についてのお知らせとお詫び

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このたび、当社加古川工場での防舷材検査及び南アフリカ子会社でのタイヤ生産において、品質管理に係る不適切な事案が判明しましたので、現時点で把握している事実及び今後の対応方針につきまして、下記の通りご報告いたします。
お客様ならびに関係各位には多大なご迷惑とご心配をお掛けすることになり、深くお詫びいたします。

なお、防舷材、タイヤとも、発覚後直ちに安全性についての検証を行っており、安全性に問題はないことを、当社としては確認しております。

当社は本件を重く受け止め、原因を究明するとともに、お客様に対して誠心誠意速やかな対応を行ってまいります。また、今後このような事態を二度と生じさせないよう、品質管理体制強化、徹底した体質改善及び意識改革を行い、再発防止とお客様からの信頼回復に努めてまいります。

本件が当社連結業績に与える影響は現時点では軽微と思われますが、今後開示すべき事項が発生した場合は速やかにお知らせいたします。

1. 防舷材における不適切検査について

(1)対象製品
対象製品:港湾岸壁用のゴム防舷材*1の一部
生産拠点:住友ゴム工業(株) 加古川工場(兵庫県加古川市)
*1:船舶や港湾の岸壁の破損を防止するため、接岸する船舶にかかる衝撃を吸収して緩和するエネルギー吸収材。当社加古川工場で製造し、商社や建設会社を経由して、公共、民間のお客様へ納品しています。

(2)不適切検査の概要
本年6月に実施した品質総点検の結果、当社で製造・販売する防舷材の製品検査において、一部の製品に対して不適切行為が行われていたことが判明しました。具体的には、船舶接岸時に起きる防舷材の圧縮状態を再現して圧縮性能を確認する試験において、国際航路協会の定めた試験方法等のガイドラインとは異なる試験方法の実施やデータの変更を行っていたというものです。
出荷量は2016年5月以降で500物件(5,389基)を確認しておりますが、それ以前についても現在遡って調査中です。

(3)安全性の検証
不適合の製品が設置された港湾の側、及び接岸する船舶の側が、それぞれ破損する可能性について、実際の使用環境下において想定される船舶の接岸速度を用いて検証しました。その結果、当社としては安全性に問題がある事例は確認されませんでしたが、引き続き、外部機関での安全性検証を行う予定です。また過去の実績においても防舷材の性能不足により港湾や船舶が破損した事例は確認されておりません。

(4)今後の対応方針
本件発覚後、本件に係る緊急対策委員会(委員長:代表取締役社長 山本悟)を2021年6月16日に設置し、出荷済み製品の安全性を確認するとともに、早期に問題解決を図るべく対応を進めております。今後、外部弁護士を加えた特別調査委員会による社内調査を実施し、本件の原因究明を行ったうえで、再発防止策を策定してまいります。

2.南アフリカでのタイヤ生産における不適切行為について

(1)対象製品
対象製品:新車装着用タイヤの一部
生産拠点:Sumitomo Rubber South Africa (Pty) Limited(南アフリカ共和国クワズール・ナタール州)

(2)不適切行為の内容
2017年8月から2021年5月まで出荷していた南アフリカ製新車向けのタイヤ約40万本(車両8万台相当)の一部において、お客様との取り決めに基づいて定めた仕様と異なる製品が出荷されていました。相異内容は下記の通りです。なお、当該タイヤ装着車両の日本向け出荷はありません。
①ユニフォミティ*2の検査規格値
②一部製品のビード部*3形状
*2:タイヤの寸法(真円度)や、重量・剛性等の均一性
*3:タイヤをホイールに組み付けるときの、タイヤ側接触部分

(3)安全性の検証
公的試験(法規で定められた試験方法)を用いて社内検証した結果、法規適合性*4を満たしており、これまでに出荷した当該製品の安全性に問題ないことを確認しております。
*4:リム外れ抗力試験(FMVSS139)

(4)今後の対応方針
本件発覚後、本件に係る緊急対策委員会(委員長:代表取締役社長 山本悟)を2021年6月3日に設置し、早期に問題解決を図るべく対応を進めております。また、外部弁護士を加えた特別調査委員会による社内調査を開始しており、本件の原因究明を行ったうえで、再発防止策を策定してまいります。

以上